ブルーベリー狩りと資本主義システム

先月、ブルーベリー農園へ行きました。そのブルーベリー農園では近くのスーパーでは見かけない品種がそろっていて、新鮮なブルーベリーを食べることができました。

ただ少しガッカリしました。問題は2つあり、そこのブルーベリー農園は害虫駆除のために農薬を使っていました。また一番美味しいと評判のブルーベリーは栽培していませんでした。

なぜ農薬を使うのか?なぜ一番美味しいブルーベリーを栽培しないのか?もちろん理由があります。

農薬を使うのは、農薬を使わないと害虫がブルーベリーの木を枯らしてしまうおそれがあるからです。

一番美味しいブルーベリーを栽培しないのは、その品種は生育が難しく販売に向かないからです。

もちろん無農薬で一番美味しいブルーベリーを栽培することも可能ですが、そうするとコストがかかってしまい、今の値段で販売できないのです。だからブルーベリー狩りを安い値段で提供するには農薬を使い、(一番美味しい品種ではなく)毎年安定して果実がなる品種を栽培しているのです。

結論を言えば、無農薬で一番美味しいブルーベリーの販売は、今の資本主義システムでは困難(できない)ということです。

このようなことは、どの分野でも起きていることです。
自動車産業でも一番売れているのは軽自動車で値段が安くそこそこ機能的な車です。

スマホも売れているのは高級なスマホでなく、値段が安くそこそこ便利なスマホです。

もちろん療法の世界もそうです。一番売れているのは一番優れた療法ではなく、保険が適用できて信用がありそうな療法なのです。

もし、どんなに優れた療法だったとしても、保険が適用されなくて医療でないなら売上はほとんど見込めないでしょう。

今の資本主義システムでは最も優れた療法を提供することは困難なのです。