その業績を讃える一方で、彼は3つの大罪を犯しました。
- アジャスト位置を改ざんしたこと
- サブラクセーションをアジャストしたと記述したこと
- カイロプラクティックの保護を怠ったこと
この3つの大罪によって、カイロプラクティックは崩壊して低レベルの療法になってしまいました。
・アジャストの改ざん
最初のアジャストは軸椎だったのに、第4胸椎をアジャストしたと偽ったことです。
創始者がアジャスト位置を改ざんすることは(如何なる理由があっても)許されることではありません。改ざんしたせいで、最初の出来事の信憑性とモデル構築に重大な悪影響を及ぼしたのです。
・サブラクセーションをアジャストしたと記述した
証明もないのにアジャストでサブラクセーションを元に戻したと主張したことです。しかし実際はサブラクセーションのアジャストではありませんでした。
つまり創始者が虚偽をしたのです。
虚偽について書くと、かつて話題になったSTAP(スタップ)細胞のことを思い出します。
・カイロプラクティックの保護を怠った
彼が生徒たちを統制しなかったため、好き勝手にアレンジするようになり、やがて分裂して外来種のカイロプラクティックが勢力を増し、ついに主流になってしまったのです。そして本来の在来種が消えてしまったのです。
DDパーマーは生徒たちを統制してカイロプラクティックを保護する義務がありました。そうしなかったのは怠慢以外の何ものでもありません。
国の建国者が最初に取り組むことは憲法と法律です。この国とは何かを明確に示し、厳正な法律があって初めて国が成り立つのです。あやふやな憲法や法律では国が乱れ崩壊してしまうのです。
療法の創設も同じように、最初に取り組むことは定義と処分です。この2つを明確に定めないとカイロプラクティックのように分裂し崩壊してしまうのです。
DDパーマーはカイロプラクティックの創始者ですが、改ざん、虚偽、放任によってカイロプラクティックを崩壊させてしまいました。彼は創始者ですが、追放されるべき人物でもあったのです。
開発者BJパーマーも3つの大罪を犯していました。
1つ目はDDパーマーと同じく(サブラクセーションをアジャストしてないのに)アジャストしたと主張したことです。つまり虚偽の罪です
もしバッグ販売の総本家が合皮で作られたバッグなのに、本革だと記載して販売したらどうなるでしょうか?信頼を失い営業停止にならないでしょうか?(いかなる理由があっても虚偽は許されることではないのです)
この虚偽によってカイロプラクティックは正しい目標を見失い、暗闇に落ちていきました。
- サブラクセーションはアジャストできている。
- 一万円程度の料金でサブラクセーションはアジャストできる。
- 流れ作業でもサブラクセーションはアジャストできる。
- もう研究など必要ない。
このような間違った認識が形成されたのです。
2つ目は後継者を自分の息子にしたことです。後継者は最も優れた人物でなければいけません。1番愚かなのは自分の息子を後継者にすることです。
この間違った後継者選びによってカイロプラクティックの体制が、さらに悪い方向に流れてしまいました。
3つ目は、(後期になって)サブラクセーション以外もアジャストしたことです。
サブラクセーション以外をアジャストすることは、有りなのでしょうか?彼の晩年は不整合もアジャストしたのです。
これはカイロプラクティックの定義に反していないでしょうか?
カイロプラクティックの定義に反すれば、重罪です。
少なくとも免許剥奪は免れません。
カイロプラクティックをしても名乗ってもいけないのです。
それほど定義は重いのです。
BJパーマーなら定義違反しても問題ないのでしょうか?
いずれにしてもサブラクセーション以外もアジャストOKにするなら、他のカイロプラクターたちがサブラクセーション以外をアジャストしても問題ないということです。
これは大問題です。椎骨が変位しているなら、何でもアジャストしてよいことになるからです。
BJパーマーは最後に失敗の道を歩んでしまいました。
DDパーマーとBJパーマーはカイロプラクティックを発明し進歩させたのですが、カイロプラクティックの進化を止め、崩壊させたのも実は彼らなのです。
彼らはカイロプラクティックから永久追放されても不思議ではなかったのです。